- コラムトップ
- アフィリエイト広告を扱うASPの概要と利用するメリットを解説
アフィリエイト広告を扱うASPの概要と利用するメリットを解説
アフィリエイト広告を検討している企業の中には、「ASPとは何か?」「どのように活用すればよいのか」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
ASPは、広告主様と媒体(Webサイト運営者)様をつなぐ役割を担うサービスです。成果報酬型で広告出稿ができる点から、多くの企業に活用されています。一方で、仕組みを正しく理解せずに導入すると、思うように成果が出ないケースも少なくありません。
本記事では、ASPの基本的な仕組みから、広告代理店との違い、メリット・デメリット、選び方や運用のポイントまで、広告主様・代理店様の実務目線でわかりやすく解説します。
【広告出稿を検討中の方向け】
アフィリエイト広告とは?概要をわかりやすく解説
「アフィリエイト広告って、なんとなく聞いたことはあるけれど、どういうものかよくわからない」「アフィリエイト広告の仕組みが理解できない」本記事をご覧の広告主様の中には、こんな悩みを抱えた方も多いのではないでしょうか?
ASPとは?
ASP(エーエスピー)とは、アフィリエイトサービスプロバイダー(Affiliate Service Provider)の頭文字を取った略称で、アフィリエイト広告を扱うサービスを指します。広告主様とアフィリエイター(媒体)様を仲介するプラットフォームを提供し、広告の成果計測や報酬管理などを担っています。
広告主様はASPに広告案件を登録し、媒体様はその広告を自身のWebサイトやSNSに掲載します。ユーザー(消費者)が広告を経由して商品購入や会員登録などの成果地点に到達した場合、その成果がASP上で計測・記録され、媒体様へ報酬が支払われる仕組みです。
成果報酬型で広告を出稿できるため、広告主様にとっては初期リスクを抑えながら新規顧客獲得を目指せる点が特徴です。また、広告代理店がASPを活用して広告主様のアフィリエイト運用を支援するケースも一般的となっており、広告業界において幅広く活用されています。
ASPの仕組み
ASPは、広告主様と媒体様、ユーザー(消費者)をつなぎ、成果に応じて報酬が発生する仕組みです。単なる仲介や広告プラットフォームにとどまらず、以下のような役割を担っています。
- 成果のトラッキング(計測)
- 成果承認機能の提供・管理
- 媒体様への報酬の支払い代行
- 媒体ネットワークの提供
広告のクリック情報や成果情報をASPが一元的に管理することで、正確なデータ計測と報酬の支払いを実現しています。
成果の計測は、広告主様とASPのシステムを連携することで実現されます。代表的な計測方法には、以下のようなものがあります。
- ■トラッキングタグ型
- 広告主様のLPや注文完了ページにASPのタグを設置し、Cookieを用いてユーザー様を識別・追跡することでコンバージョンを計測する方法です。広告をクリックしたユーザー様にCookieを付与し、その状態で商品購入や資料請求などの成果地点に到達すると、ASPに成果が反映される仕組みです。
- ■ポストバック(サーバー間通信)型
- 広告主様のサイト側からASPへ成果データを直接送信する方式です。ユーザー様ごとに付与された識別情報(パラメータ)をもとに、商品購入や申込み完了時に成果がASPへ通知され、計測が行われます。Cookieに依存しないため、より安定した計測が可能です。
これらの機能により、広告主様は複数の媒体へアフィリエイト広告を出稿できるだけでなく、成果管理や報酬支払いを一元化することが可能です。なお、アフィリエイト広告の出稿は、一般的に以下の流れで進みます。
- 広告主様がASPに広告案件を登録
- 媒体様が案件を選び、WebサイトやSNSに広告を掲載
- ユーザー(消費者)が広告経由で広告主様のサイトへ訪問
- 商品購入や申込みなどの成果が発生
- 成果がASP上で計測・記録され、承認を経て媒体様へ報酬が支払われる
このようにASPを活用することで、効率的にアフィリエイト広告を運用することが可能になります。
ASPと広告代理店の違い
商品/サービスを宣伝したい場合、一般的には広告代理店を活用してPRを行うケースが多いでしょう。では、広告代理店とASPの違いは何でしょうか。どちらも「広告運用を支援する」という点では共通していますが、役割は少し異なります。
ASPは、広告主様と媒体様をつなぐ「プラットフォーム」であり、広告掲載や成果計測の仕組み(システム)を提供します。一方で広告代理店は、広告戦略の立案や運用代行、改善提案などを行う「運用パートナー」です。
実務では、広告代理店がASPを活用して広告主様のアフィリエイト広告を支援するケースも多く、両者は対立するものではなく、併用されることが一般的です。
なお、ASPにおいても広告主様や媒体様ごとに担当者が付き、媒体提案や運用サポートなどを行うケースがあります。一部で広告代理店に近い機能を持つため混同されやすいですが、ASPはあくまでプラットフォーム提供を主軸としており、広告代理店とは役割や提供価値が異なります。
ASPは広告の配信基盤を支える存在でありながら、運用支援の機能もあわせ持つサービスとして、アフィリエイトマーケティングにおいて重要な役割を担っています。
ASPを活用するメリット
ここからは、ASPを利用するメリット・デメリットをご紹介します。まずはメリットから見ていきましょう。
①初期コストを抑えて出稿できる
アフィリエイト広告は、広告主様が定めた成果地点にユーザーが到達した場合にのみ費用が発生する、成果報酬型の広告モデルです。そのため、無駄な広告費を抑えながら、Web上のユーザーに効率的にアプローチすることができます。
②すぐにアフィリエイト広告を始められる
ASPの仕組みを利用すれば、自社でシステムを開発することなく、成果報酬型広告の展開が可能です。初期コストを削減しながらスピーディーに広告配信を開始できます。
③多くのWebサイトへ出稿が可能
ASPを活用すれば、ASPに登録されている多数の媒体へ一括でアプローチすることが可能です。効率的に露出を拡大できるだけでなく、成果報酬の支払いも一元管理できます。
④アフィリエイトマーケティングのノウハウを活用できる
アフィリエイト広告に詳しいASPの担当者から提案や改善アドバイスを受けることで、効率的に掲載や成果獲得を進めることができます。
ASPを活用するデメリット
ASPを利用する際に知っておくべき注意点も見ていきましょう。ASPそのもののデメリットというよりも、アフィリエイト広告を運用する上での注意点をご紹介します。
①媒体管理や不正対策など一定の運用が必要
掲載媒体の管理や不正対策、掲載内容のチェックなど、一定の運用工数が発生します。特にアフィリエイト広告は、媒体側が広告に関連する紹介記事を作成する特性上、掲載内容のコントロールやレギュレーション策定などにリソースがかかりやすい傾向があります。そのため、ASPへ一任するだけでなく、広告主様による管理・監督も重要になります。
②承認作業の負担
発生した成果に対して、承認・否認の判断を行う作業が継続的に発生します。運用体制によっては負担となる場合があります。
【広告主様向け】
成果承認について 広告費のお支払いまで流れの解説
アフィリエイト広告を出稿する際によく耳にする「成果承認」という言葉があります。広告費に関わるものにもかかわらず他のWeb広告にはない概念なので、今回はその成果承認について詳しく説明していきます。
③成果条件によってはCPAが高騰
報酬単価や成果地点の設計によっては、想定よりもCPAが高くなるケースがあります。初期に設定したCPAでは成果が伸びないケースも少なくなく、特別単価の提示などにより掲載や成果を拡大していくことが重要です。ASPや媒体様とコミュニケーションを取りながら、掲載や獲得が進む水準と目標CPAのバランスを見極めていく運用が求められます。
CPA(顧客獲得単価)って何?活用方法や目標設定方法をご紹介
Web広告の運用に関わると、「CPA(シーピーエー)」という言葉を目にする機会が多くなります。しかし、「なんとなく意味は知っているけれど、正しく説明できる自信がない」「CPOやCPRなど似た指標との違いが分からない」と感じている方も多いのではないでしょうか。
アフィリエイトの特別単価って何?意味や活用方法をご紹介
アフィリエイト広告業界で日常的に使われる用語「特別単価」。広告主様にとっては一見さらに広告費がかかってしまうネガティブなものと捉えられるかもしれませんが、アフィリエイトマーケティングにおいて成功の鍵を握る重要な役割を担っています。
ASPの主な種類・代表的なサービス
ASPを提供する会社はいくつかあり、それぞれ独自のサービスを展開しています。ここでは、「オープンASP」「クローズドASP」「特化型ASP」の3つに分類し、それぞれの特徴をご紹介します。
- オープンASP(総合型ASP)
- 誰でも登録できるASPです。初心者からサイト登録が可能なため媒体数が多く、幅広いジャンルの広告案件を取り扱っています。多くの媒体にリーチできる点が特徴です。
- クローズドASP
- 独自の基準でサイト審査を行い、基準をクリアした媒体や招待された媒体のみが登録できるASPです。成果獲得や集客力など一定の実績を持つ媒体様の登録が多く、成果につながりやすい傾向があります。
【広告主様向け】
クローズドASPとは?特徴と使うメリット
アフィリエイト広告を扱うASP(Affiliate Service Provider)を事業とする会社は複数あるため、アフィリエイト広告を出稿したいと思った際にどこに相談すれば良いか迷ってしまう広告主様も多いのではないでしょうか。
- 特化型ASP
- 特定の領域に特化したASPです。金融、転職、アプリインストールなど取り扱う広告ジャンルを絞ったものや、インフルエンサー限定など媒体側を特化させたASPも存在します。商材との相性が良い場合は、高い成果が期待できます。
【それぞれ向いているケース】
ここまでご紹介した3つのASPの種類には、それぞれ適した活用シーンがあります。まずは自社の目的や商材に応じて、どのタイプのASPが適しているかを整理してみましょう。
-
- 幅広い媒体に出稿したい
- さまざまな獲得チャネルを試したい
⇒オープンASP
-
- 成果重視で質の高い媒体と連携したい
- 掲載表現やレギュレーションを厳守しながらスモールスタートしたい
⇒クローズドASP
-
- 特定ジャンルで効率的に成果を出したい
⇒特化型ASP
なお、ASPは一社に絞らず、複数社を併用して成果を上げている広告主様も多くあります。各社で保有している媒体(サイト)や得意とする集客手法が異なるため、複数のASPを比較・併用することも有効です。
代表的なサービス
日本におけるASPの代表的なサービスをご紹介します。
【オープンASP】
- ■A8.net(エーハチネット)
- 株式会社ファンコミュニケーションズ様が運営する、国内最大級のASPです。2000年からサービスを開始しており、日本のアフィリエイト広告の黎明期から事業を展開している老舗サービスです。
- ■ValueCommerce(バリューコマース)
- ヤフー株式会社様の関連会社であるバリューコマース株式会社様が運営するASPです。A8.netと同様、1999年頃にサービスを開始した老舗サービスで、大手企業を含む多くの広告主様が出稿しています。
- ■ACCESSTRADE(アクセストレード)
- 株式会社インタースペース様が運営するASPです。こちらも長い運営実績を持つ老舗サービスで、金融や物販、ゲーム系など幅広いジャンルの広告主様が登録しています。
- ■afb(アフィビー)
- 株式会社フォーイット様が運営するASPで、エステや美容系EC領域に強みがあります。SEOやWeb広告のコンサルティングを行う株式会社フルスピード様を親会社に持ち、2006年頃に開始されたサービスを前身としています。
【クローズドASP】
- ■RENTRACKS(レントラックス)
- 株式会社レントラックスが運営するASPです。パートナーサイトを広く公募しないクローズドASPの先駆けで、一定の基準を満たした媒体様との提携を通じて、高い成果獲得力を実現しています。また、広告主様・媒体様への手厚いサポート体制も特徴です。
- ■felmat(フェルマ)
- 株式会社ロンバード様が2012年から運営するクローズドASPです。完全担当制を採用しており、専任担当によるサポート体制で他社との差別化を図っています。
ここでご紹介した以外にもASPは数多く存在します。さらに詳しく知りたい場合は、各サービスの特徴を比較しながら検討することをおすすめします。
ASP各社の違いと選び方
ここからは、ASPの「具体的なサービス・会社」をどのように選ぶかについて解説します。取引するASPを選定する際は、以下に挙げる観点を比較しながら検討することが重要です。
①登録サイト数
ASPごとに保有している媒体数は異なるため、この点は必ず確認しましょう。媒体数が多いASPほど出稿機会は広がりますが、質とのバランスも重要です。集客力の低いサイトや商材との親和性が低い媒体に掲載された場合、成果につながりにくいだけでなく、管理工数の増加につながる可能性もあります。媒体の選定やコントロール方法についても、事前に確認しておくと安心です。
②登録サイトのチャネル・成果の獲得手法
アフィリエイト広告は、SEO、SNS、リスティング広告、ブログなど、さまざまなチャネルで展開されます。集客手法によって成果の質や報酬単価も変わるため、どのようなチャネル・手法の媒体が多く登録されているかを確認することが重要です。
【広告出稿を検討中の方向け】
アフィリエイト広告の掲載先はどこ?種類や特徴まとめ
アフィリエイト広告は成果報酬型の広告で、掲載先の媒体様が出した「成果」の数に応じて広告費が発生します。何を「成果」とするのか(成果地点)や、その成果にいくら支払うのかを広告主様が自由に決めて広告出稿ができるため、Web広告の中でも費用対効果が高く低リスクな広告手法です。
③得意ジャンル(自社商材と合うか)
ASPごとに強みとする広告ジャンルが異なる傾向があります。自社商材のジャンルでの実績があるか、該当ジャンルの媒体が十分に登録されているかを確認し、相性の良いASPを選びましょう。
④サポート体制、サポート力
運用支援の内容や担当者の対応によって成果が左右されるケースもあるため、サポート体制も重要な判断軸です。特に初めてアフィリエイト広告を実施する場合は、どこまで伴走してもらえるかを確認しておくと安心です。
⑤初期費用、月額費用の有無
アフィリエイト広告は基本的に成果報酬型で掲載できますが、ASPによっては初期費用や月額利用料が発生する場合があります。費用体系は各社で異なるため、コスト面も含めて比較検討することが重要です。
ASPを活用する際のポイント
ASPを活用して広告成果を伸ばすためには、広告を登録するだけでは不十分です。自動的に掲載や成果が増えるわけではないため、押さえておくべきポイントをご紹介します。
①成果地点・報酬設計が重要
成果地点や報酬単価の設計によって、掲載される媒体数や成果数は大きく変わります。ASPに相場感を確認しながら、適切なプロモーション設計を行いましょう。
【広告主様向け】
成果地点って何?概要や成果増加のための工夫を紹介
アフィリエイト広告を扱っていると耳にする言葉「成果地点」。他のWeb広告ではあまり使わない言葉のため、意味や概念が分からず戸惑う方も多いのではないでしょうか。
②クリエイティブは複数用意する
バナーやLPなどの広告素材は、複数パターン用意してASPに登録することが重要です。媒体側が自サイトの特性や訴求内容に合わせて使い分けられるほか、広告主様にとってもABテストとなり、成果の出やすいパターンの検証につながります。さらに、定期的に改善を行うことで成果の最大化が期待できます。
バナーとは?意味や役割・種類など、基本を初心者様に向けて解説
Webサイト制作や、広告に欠かせない「バナー」。マーケティングのご担当者様やWeb制作が初めての方の中には、「作ることになったけど、どういうものを作れば良いか分からない」「そもそも言葉の意味が分からない」など、様々な悩みがあると思います。 アフィリエイト広告を開始したけど、どこに掲載すれば良いのか分からないというお悩みを持つ広告主様の参考になれば嬉しく思います。
Web広告に欠かせないLP(ランディングページ)とは?
基本知識と作成するメリット・デメリットなどをご紹介
Web制作や広告業界にいると耳にするLP(えるぴー)。どんなものか分からない、LP自体は知っているけどメリットや役割は具体的に考えたことがない、という方も多いのではないでしょうか。
③承認率の管理
アフィリエイト広告で発生した成果は、自社の購買データとASPの管理画面を照合し、承認・否認の判断を行います。承認率が低い場合、媒体側の掲載意欲が低下し、離脱につながる可能性があります。そのため、適切な判定基準の設計と安定した運用が重要です。
承認率って何?概要や計算式、承認率アップのための工夫を紹介
成果報酬型広告であるアフィリエイトでは、広告主様は発生した成果を承認する業務を担っています。その上で算出される「承認率」。アフィリエイト広告をより効果的に運用していくため重要な指標の一つなので、承認率の言葉の意味や重要な理由、承認率を上げるための分析と工夫の方法を説明します。
④媒体様とのコミュニケーション設計
媒体様との関係構築や情報共有を行うことで、掲載の質や成果の向上につながります。媒体へのアプローチは主にASPを通じて行われるため、媒体側の意向や要望を踏まえASPとも相談しながら、継続的に改善していくことが重要です。
⑤レギュレーションの設定
アフィリエイト広告では、媒体側が広告の紹介記事を作成するため、掲載内容を広告主様が完全にコントロールすることはできません。そのため、NG表現や掲載ルールをあらかじめ定め、適切に運用・管理していくことが重要です。
ASPを利用する流れ
最後に、ASPを利用する際の一般的な流れをご紹介します。利用するASPが決まったら、概ね以下の5ステップで広告掲載を開始します。
- 契約
- 広告素材の準備・入稿
- システム連携・成果テスト
- ASP管理画面上で広告公開
- 各アフィリエイトサイトと提携・掲載開始
アフィリエイト広告では、ASP上で広告を公開しても、すぐに掲載が始まるわけではありません。媒体様(アフィリエイトサイト運営者)が掲載する広告を選定し、各サイトにて掲載作業を行うため、徐々に掲載先が増えていく形になります。
より詳しい手順については、以下の記事でもご紹介しています。
【広告出稿を検討中の方向け】
アフィリエイト広告導入までのステップ
アフィリエイト広告は成果報酬型の広告です。掲載先の媒体様が出した成果に応じて広告費が発生する費用形態で、何を「成果」に設定するのか、それにいくら支払うのかを広告主様が決められる特徴があります。
まとめ
本記事では、ASP(アフィリエイトサービスプロバイダー)の概要や仕組み、メリット・デメリットについてご紹介しました。
ASPを活用することで、アフィリエイト広告の出稿や媒体管理、報酬の支払いなどを効率的に行うことができます。また、仕組みや特徴を正しく理解し、自社に合ったサービスを選定することで、より効果的なアフィリエイトマーケティングの実現につながります。
アフィリエイト広告の出稿をご検討中の広告主様は、ASP選定や運用のヒントとして、本記事をぜひ参考にしてください。