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アフィリエイト広告はどこまで伸びる?|広告市場の規模と今後の展望【2025年版】

アフィリエイト広告はどこまで伸びる?
広告市場の規模と今後の展望【2025年版】

アフィリエイト広告は、「成果報酬型」で無駄な広告費がかかりにくく、コストパフォーマンスに優れた手法として注目を集めています。しかし、「実際どのくらい使われているの?」「市場は成長しているの?」といった疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。

この記事では、最新のデータをもとに、アフィリエイト広告の市場規模や成長要因、今後の成長見込みについて、わかりやすくご紹介します。

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アフィリエイト広告とはWeb広告の一つで、成果報酬型の広告です。Web広告は掲載することで費用が発生するものや、ユーザーへ広告が表示されたら費用が発生するものなど、種類と費用形態が様々あります。

アフィリエイト広告の市場規模は?

市場調査やコンサルティングサービスを提供する株式会社矢野経済研究所は、2024年度の国内アフィリエイト市場は4,382億円という規模に達する見込みと発表しました。2021年度以降の推移(+予測)をまとめた図は以下の通り。

課金モデル

※ 出典:(株)矢野経済研究所「アフィリエイト市場に関する調査(2025年)」(2025年3月19日発表)
注:市場規模はアフィリエイト広告の成果報酬額、手数料、諸費用(初期費用、月額費用、オプション費用等)などを合算し、算出している。

グラフを見て分かる通り、2025年度以降も引き続き安定した成長を遂げていく予測となっています。

アフィリエイトが成長している理由

日本では2000年頃に開始してから、これまで堅実に成長してきたアフィリエイト広告市場。様々な広告手法が増えた近年でも、企業様のマーケティング活動の一環として安定して選ばれる広告になりつつあります。

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商品やサービスを多くの人に知ってもらうための手段「広告」。始まりは諸説ありますが、日本では商業が活発になってきた江戸時代前期にはすでに暖簾(のれん)や看板での宣伝活動がありました。

市場が拡大している背景には、いくつかの要因があります。その成長要因を整理して以下三者の視点で捉えると、より業界への理解が高まります。

【アフィリエイト広告が成長している背景】
  • 広告主様の要因
  • 媒体様の要因
  • その他環境の要因

それぞれ、説明させていただきます。

成長の背景1:広告主様要因

宣伝やPRを目的に広告を出す企業(または個人)を「広告主」と呼びます。広告主様は一般的に、様々な広告手法を活用してマーケティングを行いますが、そんな広告主様の動向や懐事情も、アフィリエイト広告の成長理由に関わっています。

①成果報酬型でリスクが低い
アフィリエイト広告は成果報酬型広告で、広告を見たユーザー様のアクション(成果)に応じて費用を払えば良いコストパフォーマンスの高い広告です。広告の無駄打ちが少なく、CPAを厳密に管理できるため、限られた予算でも使いやすいことから広告主様の出稿需要が高まっています。
②広告費の費用対効果を重視する企業が増えた
ROAS(広告費用対効果)LTV(顧客生涯価値)を基に広告出稿を判断する企業が増加している中で、アフィリエイト広告はその判断に合致しやすいのが特徴です。費用が「成果発生時」だけにかかる広告のため、発生した売上と発生した広告費が一対一で紐づくので、ROASが明確に算出できます。またユーザーの追跡がしやすいことも特徴で、これによりLTVの分析も比較的容易です。このような点で出稿を希望する広告主様が増えています。
③デジタル販路拡大・D2C・サブスクなど新業態との相性が良い
自社EC、オンライン診療、デジタル教育、サブスク事業など、新しい業態は「初回購入」や「新規会員登録」をKPIにしやすく、アフィリエイトとの親和性が高いため、こうした業界の企業様による新規のアフィリエイト広告導入事例が増加傾向と言われています。アフィリエイトは「後払い型の広告手法」とも言えるので、その点においても特に新興業態やベンチャー企業にとっては、キャッシュフローにやさしい=始めやすいという構造になっています。
④広告予算の最適化プレッシャーが強まっている
特にスタートアップや中小企業では「売上に直結しない広告には予算が出せない」という声が強く、成果報酬型へのニーズが高いことからアフィリエイト広告へ出稿する広告主様が増えています。
⑤法規制やプライバシー対応の影響
2020年頃から始まったクッキー規制(3rd Party Cookieの制限・廃止など)により、ユーザーの行動履歴をもとにしたターゲティング広告の出稿が難しくなってきました。精緻なターゲティングが難しくなる中、「成果が出る広告」を求める声が高まり、広告予算の再分配によってアフィリエイト広告を強化する広告主様が増加傾向にあると言われています。
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成長の背景2:媒体様要因

広告を掲載する媒体(メディア・アフィリエイター)様側の状況の変化も、アフィリエイト広告を成長させている要因の一つ。いくつか要因は挙げられますが、以下3つが主な理由です。

①アフィリエイト参加者が多様化した
従来はブログ運営者が主なアフィリエイト媒体でしたが、近年ではYouTuberやインフルエンサー、医師・士業・専門家なども参入し、専門性の高いレビューが増えています。合わせて、副業への関心の高まりによって、アフィリエイト広告の運用を開始する人も増えました。様々な立場の人に活用されるようになったことで、掲載されるサイトの幅が広がり、アフィリエイト全体の成果も安定的に獲得できるようになっています。
②SNS・動画・音声など新チャネルの対応が進んだ
参加者が増えたと同時に、アフィリエイト広告を行えるチャネルや媒体が増えて表現の幅が広がったことも、成長要因の一つです。以前はSEO経由のWebサイトやブログ経由が主流でしたが、今では動画アフィリエイト、Tiktok、音声コンテンツ経由での訴求も可能になり、リーチの幅が広がりました。
③メディアの質が上がっている
Googleのコアアップデートによって、信頼性の高いメディアが上位表示されるようになったことで、広告主様からのアフィリエイト広告への信頼も高まっています。
成長の背景3:その他環境要因

広告主様や媒体様の事情のほか、そもそもインターネットの利用や流通が増えているなどの要因もアフィリエイト広告の伸長に影響しています。

①オンライン消費の定着・加速
もともとインターネット上の通販は増加傾向にありましたが、コロナ禍以降は特に、EC・オンライン診療・Web教育など「オンライン完結型サービス」も当たり前になりました。アフィリエイト広告はそうしたサービスとの相性も良く、新業態や新サービスが生まれ出稿が増えれば利用者の増加も見込めるという好循環が成長要因の一つになっています。
②ASPの機能強化・支援体制の進化
レポート機能、トラッキング精度の向上、報酬体系の柔軟化など、ASPプラットフォームの成長も広告主様と媒体様の双方の成果を後押ししています。例えばトラッキング機能に関して言えば、プライバシーに対応したCookieレスの計測機能やブロックチェーンでの成果の透明性強化など、新しい技術が続々と導入されており、こうした進歩も市場の成長に一役買っています。
③海外アフィリエイト、越境ECの需要増加
日本の商品/サービスを海外に向けてオンライン販売する「越境EC」の拡大は、アフィリエイト広告市場にも影響を与えています。近年では、ASP(アフィリエイトサービスプロバイダー)が越境ECに注力する動きが見られ、それに伴い英語をはじめ多言語に対応したアフィリエイター様が増加しています。
また、日本国内のアフィリエイター様に限らず、多言語の広告素材を用意することで、海外の現地アフィリエイター様に広告掲載を依頼することも可能になっています。
このように、海外での販売実績の拡大が、アフィリエイト広告市場の成長を後押ししています。

ASP各社の動向について

アフィリエイト広告を扱うASPは、各社で独自の戦略や新サービスを展開しながら事業成長を続けています。直近の動向のサマリーとしては、以下の通り。

■JANet (株式会社アドウェイズ様)
  • 金融市場特化型広告ソリューション「Ads-u for Finance」提供開始
    金融商品に関心を持つユーザーへの精度の高いターゲティングを可能に。 出典:PR TIMES
  • 広告表現の品質管理サービス「JANEEE Fact Navi」開始
    アフィリエイト広告の表記管理と信頼性向上を目的としたサービス。
    ★ポイント:アフィリエイト広告業界の課題だった煩雑な表記パトロールをAIが解決。誤表記リスクも軽減し、広告主様・広告代理店様の強力なパートナーに。 出典:@Press
  • ゲーム業界特化型ソリューション「Ads-u for Games」提供開始
    実購買データを活用してゲームファン層を精度高くターゲティング。成果報酬型広告との親和性が高い。 出典:株式会社アドウェイズ プレスリリース
■A8.net(株式会社ファンコミュニケーションズ 様)
  • A8.netグループの株式会社WANDが完全成果報酬型インフルエンサーマーケ「NOX」を正式リリース(WAND)
    初期費用・固定費なしで、Instagram・TikTokなどのインフルエンサーを成果報酬モデルで活用可能に。
    ★ポイント:これまで費用面でSNSマーケティングへの参入をためらっていた広告主様が利用しやすくなり、インフルエンサー領域がアフィリエイト市場に取り込まれる。 出典:PR TIMES
  • 新機能「リンクマネージャー」を提供開始
    掲載中のリンクを自動的にアフィリエイトリンクへ変換し、コンバージョンリファラも取得可能。
    ★ポイント:アフィリエイトメディア様の運営負荷を軽減し、成果ロスの防止・新規参入の促進につながる。 出典:fancs.com
■バリューコマース(バリューコマース株式会社 様)
インフルエンサーマーケ基盤の強化(BUZMA完全子会社化)
インフルエンサーとのマッチングサービスを自社グループに取り込み、成果報酬型での提供を推進。
★ポイント:インフルエンサー領域と物販アフィリエイトの融合が進み、共感型訴求×購買導線の活性化。
出典:バリューコマース株式会社 プレスリリース

国内主要ASP各社は、ジャンル特化型サービスやSNSとの連携、EC関連事業への展開など多様な新サービスを矢継ぎ早に打ち出しています。

これらの取り組みは、広告主様にとってはアフィリエイト活用の選択肢を広げ、アフィリエイトメディア様にとっては収益機会と運営効率を高めるものです。
信頼性強化や新規参入促進の仕組みも整備されつつあり、今後のアフィリエイト市場は案件の裾野拡大とプレイヤーの質的向上を背景にさらなる活性化が見込まれます。

アフィリエイト広告の今後の成長見込みは?

株式会社矢野経済研究所の同調査(※)では、2025年度以降もアフィリエイト市場は堅調な成長を継続すると予測されています。
※ 出典:(株)矢野経済研究所「アフィリエイト市場に関する調査(2025年)」(2025年3月19日発表)
注:市場規模はアフィリエイト広告の成果報酬額、手数料、諸費用(初期費用、月額費用、オプション費用等)などを合算し、算出している。

当社では、今後の成長を支える要因として、特に以下の点が挙げられると見ております。

  • 動画アフィリエイトやSNSアフィリエイトの台頭
  • AIによるアフィリエイト運用の自動化・最適化
  • 高単価な商材(医療・不動産・BtoBなど)への対応強化
  • 越境EC・グローバル対応

つまり、アフィリエイトは単なる「個人ブログでの紹介」から、メディア横断型の本格的な広告チャネルとして進化しつつあります。今後も多くの広告主様・媒体様の参入が見込まれるので、業界の動きから目が離せません。

まとめ

アフィリエイト市場は、今や4,000億円(※)を超える市場規模に成長し、リスクの少ない広告手法として多くの業種・業態で導入が進んでいます。2025年度以降も引き続き成長が予測されており、特に成果重視の企業や新興事業者にとっては、有力な集客・販促手段となるでしょう。
※ 出典:(株)矢野経済研究所「アフィリエイト市場に関する調査(2025年)」(2025年3月19日発表)
注:市場規模はアフィリエイト広告の成果報酬額、手数料、諸費用(初期費用、月額費用、オプション費用等)などを合算し、算出している。

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